兄弟姉妹の出生順位と男性との性交渉を持つ男性のアナル・エロティックな役割(原題:Fraternal Birth Order and Anal-Erotic Roles of Men Who Have Sex with Men)
The Journal of Sexual Medicine, Volume 14, Issue Supplement_4b, May 2017, Pages e295–e296,
公開日:2017年5月1日
https://academic.oup.com/jsm/article-abstract/14/Supplement_4b/e295/7021536?redirectedFrom=fulltext
はじめにと目的
兄弟姉妹出生順位効果(FBOE)とは、同性愛者の男性は異性愛者の男性よりも兄姉の人数が多い傾向にあるという現象を指す。FBOEは、染色体上の男性におけるアンドロフィリア(男性同性愛傾向)の生得的な生物学的素因を示す指標となる現象であると考えられており、「男性における性的指向の生物学的相関関係の中で最も一貫性のあるもの」である(Bogaert, 2006, p. 10771)。この研究の目的は、FBOEが男性と性行為を行うすべての男性(MSM)に当てはまるのか、それとも主に受動的な肛門性交行動をとるMSM(ボトム)のみに当てはまるのかを明らかにすることでした。
サンプルと方法
この研究の参加者は、過去1年間に男性と肛門性交を行った経験のある北米在住の成人MSM211人でした。各参加者は、過去1年間のアナルセックスの行動が、受動が主であったか、挿入が主であったか、あるいは受動と挿入がほぼ同程度であったかを調査された。受動が主であったと回答した人々は「ボトム」と分類され、それ以外はすべて「非ボトム」と分類された。また、各参加者は兄弟姉妹の構成(兄、姉の人数、弟、妹の人数)についても説明した。