
男性骨盤底機能不全:大いなる仮面舞踏会 (原題:320 Male Pelvic Floor Dysfunction: The Great Masquerader)
S.ガイガー 、 S.マクドナルド 、 C. ロー 、 A. ガルバン
性医学ジャーナル、第17巻、Supplement_1号、2020年1月、S79ページ、https://doi.org/10.1016/j.jsxm.2019.11.141
公開日: 2020年1月1日
https://academic.oup.com/jsm/article-abstract/17/Supplement_1/S79/7021047?redirectedFrom=fulltext
Contents
導入
男性骨盤底機能不全(PFD)は、慢性的な痛みや性機能障害など、様々な症状を引き起こし、生活の質の低下につながります。男性におけるPFDの診断と治療は、その多様な症状のため、限られた能力しか発揮できません。
客観的
PFDの男性患者コホートを分析し、症状の特徴をより詳細に把握しました。また、副次的な目的は、骨盤底理学療法(PFPT)の有効性を検討することでした。
方法
2016年から2019年にかけてPFD患者を特定するために、ICD-10コードN81.84、M62.58、M62.89を用いて後方視的レビューを実施しました。患者は、肛門挙筋群の触診で認められた疼痛または筋緊張亢進に基づき臨床的に診断されました。初診時の状況に基づき、主症状を疼痛、排尿障害、性機能障害に分類しました。PFPTでは、Colorectal-Anal Distress Inventory(CRADI-8)およびUrinary Distress Inventory(UDI-6)を実施し、症状を客観的に評価しました。
結果
PFDの男性患者31名が特定されました。驚くべきことに、性機能障害を訴えたのはわずか16%(表1)で、圧倒的多数が排尿症状(93%、表3)と疼痛(87%、表2)を訴えていました。11名の患者が施設内でPFPTを受け、そのうち10名は複数回の治療を受けたため、スコアの比較が可能でした。CRADI-8の平均改善度は3点、UDI-6の平均改善度は13点でした。性機能障害患者の60%(5名中3名)が理学療法による改善を報告しました。