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合意による腟性交後に生じた直腸腟瘻のまれな症例

投稿日:2024年7月28日 更新日:

合意による腟性交後に生じた直腸腟瘻のまれな症例

合意による腟性交後に生じた直腸腟瘻のまれな症例(原題:
A Rare Case of Rectovaginal Fistula Following Consensual Vaginal Intercourse

The Journal of Sexual Medicine, 第11巻, 第5号, 2014年5月, 1345-1348ページ,https://doi.org/10.1111/jsm.12472
掲載2014年05月01日号

Contents

はじめに

合意の上での性行為による性交後の非産科的腟裂傷は、一般に微細な粘膜裂傷である。症例によっては腟粘膜がより深く裂傷し、出血のために開通した血管端の縫合や輸血が必要となることもある。

目的

この症例報告の目的は、合意による腟性交後に直腸腟壁全層をペニスが貫通し、急性瘻孔が形成されたまれな症例を提示し、救急現場での管理について述べることである。

方法

24歳の女性において、新しいパートナーとの2回目の合意の上での腟性交後に、肛門括約筋と会陰を免れた孤立性直腸腟裂傷のまれな症例を報告する。鏡検により、左腟後壁に4cmの裂傷があり、直腸と腟の間に瘻孔を形成していた。この症例では、直腸、腟粘膜、直腸腟隔膜の3層縫合で急性瘻孔の治療は十分であった。

結果

2ヵ月後の経過観察では、直腸腟裂傷は完全に治癒し、瘻孔は形成されず、患者は性行為を再開した。完全治癒を観察し、慢性瘻孔の形成がないことを確認するためには、患者の長期経過観察が必要である。

結論

直腸粘膜と腟粘膜の単純な縫合、適切な消毒、および抗生剤の適用で、性交によって急性に形成された直腸腟瘻を治療するには十分である。このような損傷の修復において人工肛門を形成し、便を迂回させるかどうかは慎重に判断すべきである。

-医療情報

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