
グループセックスにおけるHIVリスク: 米国におけるMSMの全国オンライン調査からのイベントレベル分析(原題:HIV Risk in Group Sexual Encounters: An Event-Level Analysis from a National Online Survey of MSM in the U.S. )
The Journal of Sexual Medicine誌、第10巻、第9号、2013年9月、2285-2294ページ、https://doi.org/10.1111/jsm.12227
掲載2013年09月01日
Contents
はじめに
研究者らは、男性と性交渉を持つ男性(MSM)におけるHIV/STI感染の潜在的な感染源として集団性交渉(GSE)を調査してきたが、その多くは組織化されたセックスパーティーに焦点を当てたものであった。
目的
3P、自発的なグループセックス、組織化されたセックスパーティーの3種類のGSEに関与した男性グループの行動的・社会的特徴を比較すること。
調査方法
2012年、米国在住のMSM1,815人がオンライン調査に回答した。
主な結果
直近のGSEの種類(3P(68.2%)、自発的なグループセックス(19.7%)、組織化されたセックスパーティー(12.1%)に基づいて男性を比較した。
結果
GSEの種類を従属変数とした多項ロジスティック回帰を用いると、HIV陽性で、覚せい剤(コカイン、メタンフェタミン、クラック)を使用し、アルコール飲料を5杯以上摂取し、直近のGSEで無防備な肛門性交(UAI)を受容したと報告したMSMは、3Pと比較して自発的なグループセックスを経験した確率が有意に高かった。HIV陽性であり、交際関係になく、直近のGSEにおいて受容的UAIを報告しなかったMSMは、3Pと比較して、組織化されたセックスパーティーに参加した確率が有意に高かった。交際関係にあり、アルコール飲料を5杯以上摂取し、覚せい剤を使用したことがあり、直近のGSEで受容性UAIを報告したMSMは、組織化されたセックスパーティーと比較して、自発的なグループセックスを経験した確率が有意に高かった。GSEに参加したことのある人は、その他の人と比較して、最近のUAIを報告する確率が高かった(65%対45%)。
結論
GSEに参加した男性は、HIVやSTIを感染させる行動のリスクが高かった。3P、自然発生的なグループセックス、セックスパーティに特有の社会的・行動的特徴は、GSEに参加する人々がHIVやSTI感染のリスクを軽減するための予防戦略を特定する必要性を浮き彫りにした。