アナルセックスを越えて: 男性とセックスする男性の性行為とHIVおよびその他の性感染症との関連性(原題:Beyond Anal Sex: Sexual Practices of Men Who Have Sex with Men and Associations with HIV and Other Sexually Transmitted Infections)
カラ・E・ライス(PhD、MPH)、コートニー・マイヤーホーファー(MPH)、カレン・S・フィールズ(BSN)、メリッサ・アーヴィン(MT(ASCP))、ステファニー・T・ランザ(PhD)、アビゲイル・ノリス・ターナー(PhD、MPH)
『性医学研究』第13巻第3号(2016年3月)374-382ページ https://doi.org/10.1016/j.jsxm.2016.01.001
公開日:2016年03月01日
Contents
はじめに
無防備な肛門性交は、男性と性交渉を持つ男性(MSM)におけるリスク行動の一つの指標として用いられることが多いが、MSMは性感染症(STI)やHIVとの関連性が不明な様々な行動をとっている。
目的
幅広い性行動の有病率と、STIおよびHIVの有病率との関連性を評価する。
方法
性感染症の診療を受ける235人のMSMを対象としたこの横断研究では、標準化された自記式調査票を用いて行動データを収集しました。
平均的なアウトカム指標
修正ポアソン回帰を用いて、未調整および調整済み有病比(PR)を作成し、各行動への最近の参加とSTIおよびHIVの有病率との関連性を特徴付けた。
結果
参加者の年齢の中央値は26歳でした。3分の1(35%)がSTI陽性であった。STI有病率は、セックススリングの使用(調整済みPR [aPR] = 2.35)、フェルチング(aPR = 2.22)、グループセックス(aPR = 1.86)、フィスティング(aPR = 1.78)、匿名セックス(aPR = 1.51)、セックストイ(aPR = 1.46)と大きく関連していた。HIV有病率は17%で、フィスティング(aPR=4.75)、フェルチング(aPR=4.22)、エネマ(aPR=3.65)、グループセックス(aPR=1.92)と有意な関連があった。
結論
調整後の分析では、複数の行動がSTIおよびHIVの有病率と有意に関連していた。MSMの性的リスクをより包括的に理解するためには、これらの行動がHIVやSTIの獲得と因果関係があるかどうかを調べる前向き研究が必要である。