米国における性行動: 14-94歳の男女の全国確率標本からの結果 (原題:Sexual Behavior in the United States: Results from a National Probability Sample of Men and Women Ages 14–94)
デビー・ハーベニック博士、MPH、マイケル・リース博士、MPH、ヴァネッサ・シック博士、ステファニー・A・サンダース博士、ブライアン・ダッジ博士、J・デニス・フォーテンベリー医学博士、
The Journal of Sexual Medicine, 第7巻, Issue Supplement_5, 2010年10月, ページ 255-265, https://doi.org/10.1111/j.1743-6109.2010.02012.x
発行:2010年10月1日
Contents
はじめに
性行動と臨床的リスクを含む健康との関係は実証されているにもかかわらず、現代の性行動についてはほとんど知られていない。
目的
米国の青年および成人における性行動の割合を評価すること。
方法
米国の14~94歳の男女5,865人(男性2,936人、女性2,929人)の全国代表確率標本における性行動の最近(過去1ヵ月、過去1年)および生涯有病率を報告する。
主要アウトカム評価項目
評価した行動には、一人での自慰行為、パートナーとの自慰行為、オーラルセックスの授受、膣性交、肛門性交が含まれる。
結果
マスターベーションは生涯を通じて一般的であり、思春期と高齢期(70歳以上)ではパートナーとの性行為よりも一般的であった。14~15歳ではまれであったが、過去1年間に16~17歳男性の18.3%、16~17歳女性の22.4%が他の性交渉相手とオーラルセックスを行っていた。また、18歳から49歳の女性と男性の半数以上が、過去1年間にオーラルセックスを行っている。過去1年間に膣内性交渉をしたと回答した成人の割合は、25~39歳の男性と20~29歳の女性で最も高く、それ以上の年齢層では徐々に減少した。25~49歳の男性と20~39歳の女性の20%以上が、過去1年間にアナルセックスをしたと報告した。過去1年間の同性間性行為の報告はまれであった。
結論
男女はライフコースを通じて多様な単独性行為やパートナーとの性行為を行っている。本報告書で示された現代の性行動の割合は、性行動の有病率に関する社会的知識の向上を目指すプログラムを開発、実施、評価する人々や、国民の性的健康を改善するためにしばしばこのような行動割合を必要とする性保健臨床医にとって貴重なものとなるであろう。