男性とセックスする南アフリカ人男性(MSM)のジェンダー化された性体験と出会い (原題:Gendered Sexual and Dating Experiences of South African Men Who Have Sex with Men (MSM))
アルジー・レスター、テオ・サンドフォート、ケネス・パス、ヴァス・レディ
The Journal of Sexual Medicine, 14巻, Issue Supplement_4b, 2017年5月, ページ e312, https://doi.org/10.1016/j.jsxm.2017.04.493
発行:2017年5月1日
Contents
序論と目的
セクシュアリティと健康研究の分野において、MSMコミュニティ内のジェンダー政治を分析することの重要性が浮上している。この研究を前進させるために、我々は南アフリカのMSMにおけるジェンダー表現(GE)の異質性と、セクシュアル・ヘルスアウトカムとの関係を調べた。
母集団サンプル
2008年10月から12月にかけて、南アフリカのゲイ・バイセクシュアルMSM(GBMSM)480人をランダム・ドリブン・サンプリング(RDS)を用いて募集した。
方法
参加者は、社会人口統計学的特性、女性的・男性的GE、交際および性体験に関する評価に回答するよう求められた。本分析では、パーソナルネットワークのサイズが小さいか大きいかを調整するために重み付けを行い、総サンプル数は496であった。性的アイデンティティ(n=328ゲイおよびn=129バイセクシュアル)によるGE[連続スコア、サンプル平均スコア(M)=3.0、範囲=男性的(1.0)から女性的(5.0)まで]に関連する交互作用効果を、二元配置分散分析(ANOVA)手順を用いて調べた。
調査結果
参加者の67%が若年(18~24歳)であり、31%がHIV陽性(確認済み)であった。GEはセクシュアル・アイデンティティと有意に関連し(p<0.001)、ゲイのMSMはバイセクシュアルのMSMと比較して平均的に女性的であった[それぞれM=3.4、標準偏差(SD=0.9)対M=2.1(SD=0.7)]。GBMSMと、彼らの社会的属性(年齢、HIV感染状況)、交際経験(男性パートナーが酒を奢る、常連パートナーを友人と共有する)、性経験(女性とのセックス、グループセックス、男性性的パートナーのGE知覚、オーラルセックスとアナルセックスにおける性的快感)との間に、GEにおける有意な交互作用(p<0.05)が観察された。