強制的な肛門性交と精神病理、夫婦間の苦痛、非性的暴力の関連性 (原題:Associations Between Coerced Anal Sex and Psychopathology, Marital Distress and Non-Sexual Violence)
Parvaneh Mohammadkhani, PhD, Katayoon S. Khooshabi, MD, Ameneh Setareh Forouzan, MD, Hedieh Azadmehr, MS, Shervin Assari, MD, Maryam Moghani Lankarani, MD
The Journal of Sexual Medicine, Volume 6, Issue 7, July 2009, Page 1938-1946, https://doi.org/10.1111/j.1743-6109.2009.01273.x
発行:2009年7月1日
Contents
背景
異性間における肛門性交に関する科学的データはほとんどない。同様に、夫婦関係における肛門性交についても、まだ十分に検討されていない。
調査目的
イランの首都テヘランに住む既婚女性の代表的なサンプルにおいて、自己申告による強制的な肛門性交と以下の関連性を明らかにすることを目的とした: (i)自己申告による強制的な腟内性交、(ii)自己申告による非性的暴力、(iii)精神病理、(iv)夫婦間の態度。
調査方法
ここで紹介するデータは、2007年にテヘランで実施されたFamily Violence Surveyから得られたものである。4つの異なる無作為化地域からマルチクラスターサンプリング法により、合計230人の既婚イラン人女性が選ばれた。被験者の社会人口統計データ、心理的苦痛(Symptom Check List; SCL-90-R)、性格、関係特性(Personal and Relationships Profile)、婚姻態度(Marital Attitude Survey)が収集されました。さらに、夫による肛門・腟性交の強要、心理的・身体的暴行など、あらゆる種類の暴力による生涯被害歴(Conflict Tactic Scales-Revised; CTS-2)の自己申告を収集した。
結果
自己申告による肛門・腟性交の強要による被害(P < 0.001)、心理的攻撃(P < 0.001)、身体的攻撃(P < 0.001)に関連性が見られた。肛門性交の強要を受けたと報告した人は、被害妄想や精神病的特徴、嫉妬、問題の原因を自分の行動に求める、葛藤、男性優位の割合が高く、また、夫婦関係の改善への期待も低いことが示された。
結論
夫婦関係において、女性は他のタイプの性的または非性的な暴力を受けた場合、肛門性交を強要されるリスクが高い。また、自己申告による肛門性交の強要には、精神病理や夫婦関係の悪化の割合が高い。