他のセックス・パートナーとの腟性交および肛門性交中に経験した痛み: 米国における全国代表確率調査の結果(原題:Pain Experienced During Vaginal and Anal Intercourse with Other‐Sex Partners: Findings from a Nationally Representative Probability Study in the United States)
The Journal of Sexual Medicine, 第12巻, 第4号, 2015年4月, 1040-1051ページ,https://doi.org/10.1111/jsm.12841
発行 2015年4月
Contents
はじめに
米国の最近の全国代表データによると、女性の約30%、男性の約5%が直近の性行為中に痛みが生じたと報告している。しかし、このような痛みの重症度、持続時間、背景、あるいは腟性交と肛門性交の有病率についてはほとんど知られていない。
目的
米国人女性および男性(18歳以上)の直近の性行為における腟性交時および肛門性交時の痛みの有病率および特徴について、自己報告による痛みの重症度、持続時間、部位、参加者がどのように痛みに対処したか、および痛みに関するパートナーとのコミュニケーションを含めて記録すること。
調査方法
インターネットを通じて収集された18歳以上の米国人を対象とした全国代表的な確率調査である2012年National Survey of Sexual Health Behaviorの女性および男性1,738人のサブサンプルのデータを分析した。
主な結果
参加者は、背景的特徴、直近の性体験における腟性交または肛門性交の有無、当該性体験で経験した痛みの重症度、持続時間、部位、痛みに対する反応やコミュニケーションの有無に関する項目に回答した。
調査結果
女性の約30%、男性の7%が腟性交時の痛みを報告し、痛みの報告のほとんどは軽度で短時間であった。女性の約72%、男性の約15%が肛門性交時の痛みを報告しており、これらの痛みの多くは中等度または重度の痛み(女性の場合)であり、持続時間はまちまちであった。アメリカ人の大部分は、セックスが痛いとパートナーに言わない。
結論
痛みは、女性と男性の間で起こる腟性交と肛門性交の両方において比較的一般的であり、しばしば議論されない側面である。個人的および臨床的な意味合いについて考察する。