男性と性交渉を持つ米国男性サンプルにおける直近の肛門性交イベント時のコンドーム使用 (原題:Condom Use During Most Recent Anal Intercourse Event among a U.S. Sample of Men Who Have Sex with Men)
ジョシュア・G・ローゼンバーガー博士、MPH、マイケル・リース博士、MPH、ヴァネッサ・シック博士、デビー・ハーベニック博士、MPH、デビッド・S・ノヴァクMSW、バーバラ・ヴァン・デル・ポル博士、MPH、J・デニス・フォーテンベリーMD、MS
The Journal of Sexual Medicine誌、第9巻、第4号、2012年4月、1037-1047ページ、https://doi.org/10.1111/j.1743-6109.2012.02650.x
発行:2012年4月1日
Contents
はじめに
イベントレベルでのコンドーム使用を記録した最近の全国的な代表データには、主に異性愛者のサンプルが含まれており、その結果、男性と性交渉を持つ男性(MSM)における陰茎肛門性交(PAI)のコンドーム使用率に関する情報は限られている。
目的
本研究は、MSMにおける直近のPAI時のコンドーム使用と関連する人口統計学的および事象特異的状況因子を記録することを目的とした。
方法
米国50州およびコロンビア特別区の14,750人のMSM(18~87歳)からインターネット調査によりデータを収集した。
主要評価項目
測定項目は、社会人口統計、最近の性行動歴、イベントの特徴、コンドームの使用、イベント中の射精に関連する項目などであった。
結果
参加者の年齢中央値は39.0歳、人種/民族は白人(83.2%)、ラテン系(7.2%)、アフリカ系アメリカ人(3.9%)で、ほとんどの男性(85.3%)が同性愛者であると認識していた。年齢(P≦0.001)、人種/民族(P≦0.001)、パートナーの有無(P≦0.001)、性行為の場所(P≦0.001)はすべて、男性が他の男性との直近のPAI中にコンドームを使用する可能性と有意に関連していた。全サンプルのうち、直近のPAIでコンドームを使用せずに自分自身または性的パートナーの肛門で射精したと報告したのはわずか2.5%であった。
結論
本研究は、米国のMSMにおける直近のPAI時のコンドーム使用に関する大規模な評価を提供するものである。この研究から得られた知見は、コンドーム使用行動の多様性を浮き彫りにし、ヒト免疫不全ウイルスおよび他の性感染症に対する潜在的リスクの程度がさまざまであることを示す。今後の予防活動では、パートナーのタイプ、性行為の場所、精液への暴露など、コンドーム使用の文脈的要素を考慮し、より正確に個々人に合ったリスク低減戦略を立てるべきである。